吉田労務通信vol.61

コロナ感染者が急減するに伴い、経済活動の活性化に向け、経済への波及効果が大きい観光事業への支援策(県民割キャンペーン、海外からの観光客の入国緩和など)などの施策が実施されだしました。そのような中で、厚生労働省が 8 月 31 日に発表した「令和 3 年雇用動向調査結果の概況」について取り上げます。

1.入職と離職の推移
入職者数は 7,200.6 千人、離職者数は 7,172.5 千人と入職者数が 28.1 千人増です。

区分1 月 1 日現在の
常用労働者数
入職者数離職者数
令和3年51,458.87,200.67,172.5
一般労働者37,140.64,045.74,129.9
パートタイム労働者14,318.13,154.83,042.7
令和2年51,095.87,103.47,272.1
一般労働者36,748.93,914.43,928.4
パートタイム労働者14,346.93,189.03,343.7
(千人)

2.職歴別入職者数の状況
転職入職者数は 4,499.4 千人、未就業入職者数は 2,701.1 千人(内、新規学卒者は1,468.8 千人)でした。また、新規学卒者のパートタイム労働者が約 10 万人増え、約 50万人になりました。

区分転職入職者未就業入職者うち新規学卒者
令和3年4,499.42,701.11,468.8
一般労働者2,716.21,329.5965.7
パートタイム労働者1,783.21,371.6503.0
令和2年4,692.62,410.81,323.8
一般労働者2,686.01,228.4918.6
パートタイム労働者2,006.61,182.4405.2
(千人)

3.入職者に占めるパートタイム労働者の割合
年齢階級ごとの割合を性別にみると女性では結婚、出産、育児というライフステージが変化する「30~34 歳」で一般労働者からパートタイム労働者への転換がはじまり、男性では、定年となる「60~64 歳」で一般労働者からパートタイム労働者への転換がはじまっています。

年齢階級男性女性
19歳以下69.971.0
20~24歳29.333.8
25~29歳19.135.8
30~34歳19.546.5
35~39歳13.263.2
40~44歳21.353.4
45~49歳15.861.6
50~54歳19.056.8
55~59歳20.562.5
60~64歳39.268.4
65歳以上67.384.2

4.転職入職者が前職を辞めた第一の理由(その他の理由は除く)
若年層では、労働条件に関する不満からの離職が多く、中年層では、職場の人間関係に関する不満からの離職が多かったです。

年齢階級男性女性
19歳以下職場の人間関係が好ましくなかった会社都合
20~24歳労働時間、休日等の労働条件が悪かった労働時間、休日等の労働条件が悪かった
25~29歳給料等収入が少なかった労働時間、休日等の労働条件が悪かった
30~34歳仕事の内容に興味を持てなかった給料等収入が少なかった
35~39歳会社の将来が不安だった職場の人間関係が好ましくなかった
40~44歳職場の人間関係が好ましくなかった会社都合
45~49歳職場の人間関係が好ましくなかった定年・契約期間満了
50~54歳会社都合職場の人間関係が好ましくなかった
55~59歳会社都合職場の人間関係が好ましくなかった
60~64歳定年・契約期間満了定年・契約期間満了
65歳以上定年・契約期間満了定年・契約期間満了

5.転職入職者の賃金変動状況
前職の賃金に比べて「増加」した割合は 34.6%、「減少」した割合は、35.2%、「変わらない」の割合は 29.0%でした。また、増加-減少で 49 歳までは+、50 歳以上は-という結果でした。

最後に

昨今、コロナの影響もあり、留学等で来日する外国人が減少する中、宿泊・飲食業、小売業などで人手不足が経営に悪影響を及ぼしています。
また、雇用動向調査結果の中で、新規学卒者のパートタイム労働者が前年に比べ約 10万人増え、約 50 万人になりました。
そして、今後も労働力人口が減少していくことから、労働者から「選ばれる会社」になるよう、働きやすい職場環境への改善が必要になってきます。

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