吉田労務通信vol.53
コロナ禍において、帰国できない外国人留学生などに関する相談が寄せられております。
中でも、今まであまり目にしていなかった「指定書」についての相談が散見されます。
そこで、今号は、外国人雇用について取り上げます。
1.状況(令和 2 年 10 月末現在)
外国人労働者数 1,724,328 人(前年比 65,524 人増 4.0%)で過去最高を更新。
しかし、増加率は、前年の 13.6%から大幅に低下
産業別に見ると「宿泊業、飲食サービス業」202,013 人(前年比-1.8%)、「製造業」482,002 人(前年比-0.3%)と増加率がマイナスになった。
外国人労働者、外国人労働者を雇用する事業所ともに「製造業」が最も多い。
外国人労働者全体の 28.0%、外国人を雇用する事業所全体の 19.3%を占める。
「建設業」、「卸売業、小売業」、「医療・福祉」などは、外国人労働者数、外国人を雇用する事業所ともに増加。
国別ではベトナム 443,998 人(前年 401,326 人)、中国 419,431 人(前年 418,327 人)フィリピン 184,750 人(前年 179,685 人)
増加率では、ベトナム 443,998 人(前年比 10.6%)、ネパール 99,628 人(前年比 8.6%)、インドネシア 53,395 人(前年比 4.0%)
在留資格別で労働者が多い資格
身分に基づく在留資格 546,469 人(前年 531,781 人)
技能実習 402,356 人(前年 383,978 人)、資格外活動 370,436 人(前年 372,894 人)
*平成 31 年 4 月に創設された「特定技能」の労働者数は 7,262 人
外国人を雇用している事業所は 267,243 か所(前年比 10.2%)、しかし、前年の増加率12.1%から 1.9 ポイントの減少
事業所の規模別では、「30 人未満の事業所」が最も多く、事業所全体の 60.4%、外国人労働者の全体の 35.8%を占めている。特に、30 人未満の事業所では、前年比 11.3%の増加である。
2.外国人雇用に関する事業主の責務
1)雇入れ、離職時の届出
外国人を採用する際、在留カードや旅券などの提出を求め、届け出る事項を確認する。
また、「留学」や「家族滞在」などの在留資格の外国人が資格外活動許可を受けて就労する場合は、在留カードや旅券又は資格外活動許可書などにより許可を受けていることを確認する。また、最近は、「指定書」についての相談が散見されます。
*「指定書」とは、滞在理由や期間を第三者が見てわかりやすくした内容の書面で旅券に
添付する書類
3.適切な雇用管理
「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」に沿って、職場環境の改善や再就職の支援に取り組む
指針の主な内容
・募集・採用時においては、国籍で差別しない公平な選考を行う。
・労働基準法や健康保険法などの労働関係法令及び社会保険関係法令は、国籍を問わず適用される。また、労働条件面での国籍による差別も禁止
・労働契約の締結に際し、賃金、労働時間等主要な労働条件について書面等で明示する。その際、母国語等により外国人が理解できる方法で明示するように努める
・安易な解雇等を行わないようにするほか、やむを得ず解雇等を行う場合は、再就職希望者に対して在留資格に応じた再就職が可能になるよう必要な援助を行うよう努める。なお、業務上の負傷や疾病の療養機関中の解雇や妊娠や出産等を理由とした解雇は禁止
不明な点や質問等がございましたら、弊社のコンサルタントにお申し付けください。
また、弊社は弁護士をはじめとする他士業の先生とコンサルティングファームを形成しています。外国人関係の手続きに長けた行政書士の先生もいますので、気軽にお申しつけください。
以上

