吉田労務通信vol.46
この 4 月 1 日から、「働き方改革関連法」、「特定技能ビザ」などの法・資格が施行になり、雇用管理のあり方が大きく変わります。
さて、今月は、外国人雇用について、特定技能ビザと昨年 6 月に厚生労働省が発表した「外国人技能実習生の実習実施者に対する監督指導、送検等の状況(平成 29 年)」を取り上げます。
1.特定技能ビザについて
深刻な人不足である 14 業種を対象に要件に合致した場合に与えられます。
特定技能は、特定技能 1 号、特定技能 2 号があります。
特定技能 1 号:
即戦力となる外国人が通算で 5 年を上限として就労することができ、雇用契約期間
満了後は、本国へ帰国することになります。
要件としては、日本語能力、仕事に関する知識・経験についての試験に合格する事。
特定技能 2 号:
基本は、特定技能 1 号の者が次に進む在留資格で熟練者レベルの人材の確保を目的
としていますが、今後、要件を定め、2021 年に試験を実施する予定です。
また、業種も 14 業種すべてではなく、ごく特定の業種に絞られる予定です。
在留期間の制限がないため、日本に永住することも可能になる可能性があります。
2.外国人技能実習生の実習実施者に対する監督指導、送検等の状況(平成 29 年)
1)監督指導の状況
実習実施者 5,966 件監督指導を実施し、4,226 件(70.8%)で法令違反
主な違反事項:
①労 働 時 間 1,566 件
②安 全 基 準 1,176 件
③割増賃金の支払い 945 件
2)申告状況
技能実習生から労働基準監督機関に対して法令違反の是正を求めた申告は 89 件とここ 3 年間変化は見られません。
最も多いのは賃金・割増賃金の不払いで 81 件、他には、最低賃金額未満 7 件、解雇手続きの不備 7 件
3)送検状況
技能実習生に関する重大・悪質な法令違反で送検した件数は 34 件
(労基法、最賃法違反 24 件、安衛法違反 10 件)
4)労働基準監督機関と出入国管理機関との相互通報状況
①労働基準監督機関から出入国管理機関へ通報 546 件
②出入国管理機関から労働基準監督機関へ通報 44 件
上記件数は、それぞれの機関が、実習実施者に監督指導等をした結果、技能実習生に係る労働基準関係法令違反が認められた事案件数
*強制労働等技能実習生の人権侵害が疑われる事案については、労働基準監督機関と出入国管理機関との合同監督・調査を 35 件実習実施者に対して行いました。
まとめ
外国人の雇用管理も適切に行えていない会社については、入国管理局をはじめとする関係機関から厳しい監督指導を受けることになります。
また、就業希望の外国人労働者が在留資格の取得手続きを行っても取得しにくい、あるいは、ハローワーク等の求職情報に登録できない等、人員確保の面でも影響がでます。
日本人・外国人に関係なく、常に職場で働く従業員の環境改善を継続し、かつ、コンプライアンスを意識した雇用管理が必要になります。
不明な点や質問等がございましたら、弊社のコンサルタントにお申し付けください。
また、弊社は弁護士をはじめとする他士業の先生とコンサルティングファームを形成しています。外国人関係の手続きに長けた行政書士の先生もいますので、お気軽にお申しつけください。
以上

