吉田労務通信vol.45

1 月 28 日、第 198 回通常国会が召集され、予算をはじめとする審議が開始されました。
毎度のことですが、審議よりも担当大臣への責任問題に関する発言等が目立ち、肝心の内容が分かりづらい状況です。
さて、今回は、3 月 8 日に閣議決定され、法案提出された「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案」を取り上げます。

「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律改正案」

改正の趣旨
女性をはじめとする多様な労働者が活躍できる就業環境を整備するため、女性の職業生活における活躍の推進に関する一般事業主行動計画の策定義務の対象拡大、情報公表の強化、パワーハラスメント防止のための事業主の雇用管理上の措置義務等の新設、セクシャルハラスメント等の防止対策の強化等の措置を講じる。

改正の概要
1.女性活躍の推進
1)一般事業主行動計画の策定義務の対象拡大 101 人以上(今は 301 人以上)あわせて、情報公表義務の対象も 101 人以上とする。
2)301 人以上の事業主は、現在 1 項目以上の情報公表を求めているが、法改正後は「職業生活に関する機会の提供に関する実績」、「職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備に関する実績」それぞれから 1 項目以上の公表義務
3)プラチナえるぼし(仮称)の創設

2.ハラスメント対策の強化
労働施策総合推進法(雇用対策法を改正)にハラスメント対策を明記
1)パワーハラスメント防止対策の法制化
①事業主に対して、パワーハラスメント防止のための雇用管理上の措置義務
(相談体制の整備等)を新設。あわせて、指針の根拠規定を整備
②パワーハラスメントに関する労使紛争について、都道府県労働局長による紛争解決援助、紛争調整委員会による調整対象とするとともに、措置義務等について履行確保のための規定を整備
2)セクシャルハラスメント等の防止対策の強化
①セクシャルハラスメント等に起因する問題に関する国、事業主及び労働者の責務の明確化
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律改正案」
②労働者が事業主にセクシャルハラスメント等の相談をしたこと等を理由とする事業主による不利益取扱いを禁止
(パワハラ、マタハラについても同様の規定を整備)
この改正法案も働き方改革の一環として閣議決定されています。特に女性の雇用促進、管理職への登用に積極的な企業は、「プラチナえるぼし」を得ることで更に他社とは雇用についての差別化が図れる、言い換えれば、人材の確保という面でも大きな成果を得られるという利点があります。
「人にやさしい会社」、「選ばれる会社」という目的をもった活動をしている会社とそうではない会社とは、数年後には大きな差が生じていると思います。
次にハラスメントについては、既に多くの企業で取り組んでいる内容を法に明文化したものとなっています。言い換えれば、相談や問題があっても、まだ、多くの事案で解決するための相談先がわからない、あるいは、相談したことで逆に解雇等の不利益な扱いを受けることが多いのかと思います。

最後に

4 月から、年次有給休暇の取得促進、長時間労働の是正に関する法が施行になりました。
また、労働安全衛生法の改正により、長時間労働者への面接指導も1か月 80 時間超に引き下げられましたが、対応は大丈夫でしょうか?
昨今の法改正では、1つの法案の成立に伴い、経過的に法が施行されることが多いです。
今一度、確認をすることをお勧めいたします。
また、不明な点や質問等ございましたら、弊社のコンサルタントにお申し付けください。
以上

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