吉田労務通信vol.24

昨年「日本再興戦略」改訂 2015(平成 27 年 6 月 30 日閣議決定)により、正社員転換
や雇用管理改善の重要性が指摘され、非正規雇用労働者の正社員転換等を加速させていく
ことが盛り込まれたこと等を踏まえ、「正社員転換・待遇改善実現プラン(5 カ年計画)」を
策定するとともに正社員転換・待遇改善等の雇用対策について省をあげて取り組むため、
大臣を本部長とする「正社員転換・待遇改善実現本部」が設置されました。今年は、その
初年度にあたりますので今号は、このプラン及び非正規雇用の対応を取り上げます。

正社員転換・待遇改善実現プラン(平成 28 年から 32 年)

1)正社員転換等について
不本意非正規雇用労働者の割合を 10%以下(平成 26 年平均:18.1%)
*若年層、派遣社員、契約社員の割合では半減
等々
2)待遇改善について
・同一労働同一賃金の推進策について検討する省内推進チームを設置
・社会保険の適用拡大
・名目 GDP 成長率に配慮した最低賃金の引き上げに向けての対応
等々
3)その他
・学生アルバイトの労働条件の確保に向けた取組の強化、学生、生徒等に対する労働法制の
周知
・パートタイム労働法の履行確保
等々
関連事項:
平成 24 年 8 月 10 日に「労働契約法の一部を改正する法律」が公布され、平成 25 年 4 月 1 日
「無期労働契約への転換」等が施行されました。
早ければ、あと 1 年 8 か月後の平成 30 年 4 月 1 日には、無期契約への転換を申し出てくる者
がいます。
法施行がされた当時とは、人材市場や環境が大きく変化しております。
そこで、今一度、会社の対応(諸規定の内容改訂、無期転換の申出や契約変更等に関する運用
方法及び諸申請書作成等)について検討することをお勧めします。

社会保険の加入要件緩和

今年 10 月 1 日より、社会保険の加入要件が緩和されます。
対象となる企業は、当面、10 月 1 日時点で従業員(社会保険の被保険者)数が 501 人以上の
企業で、次の要件を全て満たした者については社会保険の加入手続きが必要になります。
1)雇用契約書の週の所定労働時間が 20 時間以上
週等で変動する場合は、実態に応じて判断(月間の労働時間数 87 時間以上)
2)月の給与が 8.8 万円以上(所定内労働時間数分のみで判断)
3)1 年以上の継続勤務もしくは契約の更新条項がある場合
4)昼間学生ではない

*年収 106 万円の要件は、あくまでも目安で実際は、上記の 4 要件での判断となります
留意事項:
1)今回の加入要件緩和に伴い、社会保険の資格取得で短時間か一般かを区別して、届け出を
行う必要があります。また、資格が変更になった場合も変更の届け出が必要になります。
2)全国展開している企業では、どのように加入基準を設定するかがポイントです。
都道府県別で最低時給が異なることから単純に時間数の基準だけでは加入対象人数が多く
なり、人件費の負担増となります。

最後に

今年も半分が過ぎ、いよいよ後半に向け、取り組みをスタートしようとした矢先に英国の
EU離脱という、これからの経済等のターニングポイントになりうる衝撃が全世界に走り
ました。今後の動向を心配しております。

さて、皆さまの会社におかれまして、人事・労務上の点検、見直しの良いきっかけとなる
ように、弊社では、今年の雇用管理上のポイントになりそうな次のテーマの勉強会を開催し
ております。ご興味等ございましたら、奮ってご参加ください。
7 月 まったなし!非正規雇用に対する対応・社会保険制度の拡大
8 月 まったなし!ストレスチェック
9 月 まったなし!ダイバーシティマネージメント
10 月 まったなし!労働時間の効率化・今後の労働行政の方向性
何か、ご相談やご質問がある場合は、遠慮なく、弊社のコンサルタントにご相談ください。

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