吉田労務通信 号外・夏

今年の夏は、梅雨明け直後からの猛暑日やゲリラ豪雨と異常気象を実感させられる日々が続いておりま
す。企業の皆様におかれましては、社員の健康管理を含め、労務管理には十分な配慮をされている事と
存じ上げます。その一助として、昨今の労務管理のポイントをお知らせいたします。

東京労働局管内の賃金不払い事案最多へ!

東京労働局における、平成21年賃金不払事案(申告事件)の処理状況の概要
※「申告事件」とは、労働者から労働基準監督機関に対して、労働関係法令に係る違反事実の通告がな
され、これを受理した労働基準監督官が事業場への臨検等により違反事実の有無を確認したもの。
不払事案件数 5,026件(対前年比 +1,327件 +36%)
対象労働者数 10,506人(対前年比 +3,427人 +48%)
対象不払い金額 110億3,424万円(対前年比 +72億6,221万円 2.9倍)
概要
1.賃金不払事案は大幅に増加し、件数、労働者数及び不払金額とも過去10年で最多。
2.業種別にみても、ほぼすべての業種で増加。特に金融広告業と清掃・と畜業において著しく増加。
3.解決・救済された労働者の割合は68%、金額は76%。
4.大型の賃金不払事案(不払額1000万円以上又は対象労働者50名以上のもの)は24件

本社部門の管理監督者否認傾向!

一昨年に、厚労省から「多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化に
ついて」の通達が発出されたことは、記憶に新しいと思います。過去の管理監督者に関する通達は、「金
融機関」における管理監督者の範囲」のみであった。
そのような中、ここ数カ月の動きの中で、臨検を受けた数社より本社事務部門の管理職に対して、管理
監督者の要件を満たしていないとして、管理監督者を否認する指導を受けた事の相談を受けております。
ある上場企業の課長職でも、管理監督者の要件を満たしていないとして、指導票を受けた。
役職名ではなく、その職務内容、責任と権限、勤務態様等の実績で判断されます。
要件
1.労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な職務内容を有して
いる
2.労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な責任と権限を有し
ている
3.現実の勤務容態も、労働時間等の規制になじまないようなものである
4.賃金等について、その地位にふさわしい待遇がなされている

精神障害等の労災補償状況

平成21年度精神障害等の労災補償状況(全国)
精神障害等 請求件数 1135件 認定件数 233件
うち自殺 席級件数 157件 認定件数 63件
労災補償における請求件数、認定件数ともに減少傾向にある。
但し、弊社には企業からは、うつ(精神疾患)で休職中の従業員のリハビリ勤務、復職に際しての相談
が増加している。数値には現れていないが、労災補償請求の予備軍が多いことを物語っている。
過重労働による健康障害防止を、企業は実践しなければならない状況に来ている。
健康障害は、月45時間以内の時間外労働 「低い」
月100時間超または ↓
2~6月平均で月80時間超 「高い」 とされている。
対策
1.時間外労働の削減
2.健康管理体制の整備
3.長時間労働者に対する面接指導等の実施

労務監査では、企業様が抱える様々な問題点、改善点について浮き彫りにするだけでなく、そのリスクが、
表面化した場合の被る費用等を数値化いたします。
企業の労務コンプライアンスの向上や労務リスク未然排除に関する事項、個別労働紛争について、また、
職長(現場責任者)等に対する教育をお考えの企業様におかれましては、お気軽にご相談下さい。

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